「なかにしの麺」は現在地で麺を打ち始めて54年になり、麺の製造および販売は、中西隆盛さん、須賀子さん夫婦と息子の和隆さんの3人で切り盛りしています。
うどん、ラーメン、チャンポン、焼きそばなど、麺に関することなら何でも引き受けて打っています。
外麦を混ぜて麺をつくっているところも多いのですが、「なかにしの麺」は国内産の小麦100%で製造。国内産の小麦は一時期、日本では全然作っていなかったので、今でも小麦のできが一定しません。長年の経験で工夫して、その小麦に合わせて麺を打っています。国内産はものすごくおいしい麺になります。
以前はスーパーなどにも納めていましたが、いまは、市内の飲食店や病院などに納めています。スーパーなど大手は値段を叩かれて協力券などの押しつけも多いので、「そんなことをしなくてもいい所でやっていこう」と決め、取引を止めました。
そのおかげで、よそは朝2時から仕事していますが、中西さんは、朝6時から麺を打ちはじめ、病院や飲食店におろしています。
今月は九州各地の電気工事業者が集まる展示会があるので、特別に3日間、毎日4000食の注文があり、その準備で息つく暇もないほどです。
博多が発祥地の「うどん」は800年の歴史があります。ラーメンの一風堂さんは「ラーメンブームで来ていたけどこれからうどんに力を入れる」と研究しているそうです。
製麺組合の会員も45店に減って寂しいですが、長年受け継がれている麺はなくなることはありません。これからも麺一筋にがんばっていきます。