仕上がりに気をつかい、ニーズに応える仕事を
 


明吉三徳さん(東福岡民商)

 明吉さん(31歳)は、レーシングカーなどの車を鈑金・塗装する工場に勤めていましたが、6年前に独立し、粕屋町の自動車工場内の一角で鈑金・塗装の仕事をしています。

 1ヵ月に15台ほど仕上げていますが、自動車会社(工場内)からのお客さんがメインで、空いた時間に個人客の仕事をしています。事故にあった車や自分でぶっつけた車が突然入ってきますので、段取りなどの予定が立てにくいという悩みがあります。

 いまは、車の性能がよくなって衝撃を吸収するようにできているので、車はめちゃめちゃになったけど、乗っていた人は元気なこと(無傷)も多いようです。お客さんには「車は直せるけど、身体は治せないからね。車はぶっつけても身体はけがしないようにね」と言っています。「この仕事は、つぶれた車をどうよみがえらせるかなので、仕上がりに気をつかい、お客さんのニーズに応えるように日々努力しています。一生懸命きれいにするので、車は大事に乗ってほしい。せっかく、塗り替えたのに「あきたから」と違う車に乗り変えたいといわれると『はがゆい』気持ちでいっぱい。これからは、仕事をコンスタントにこなして、信用をつないでいきたい」と明吉さんは語ります。

 飛び込みの個人客は、仕事の代金がもらえないと困るので、紹介者がいない人は受けないようにしています。

 紹介で入ってくる仕事が多いので、忙しくて手が回らないこともあります。そのときは、走るのに差し支えないような傷は、「もう少し待って」と調整しながら仕事をしています。

 「民商には、税金の相談で入会しましたが、本当に税金が高いなと思います。毎日、アイランド(人工島)を通ってここまでくるけど、地震でずいぶん壊れているし、失敗じゃないかな。消費税も子どもからお年寄りまで、すべてのものにかけるのじゃなくて、高級品にかけるべきだと思います」と明吉さんは語っています。