真心の仕事を次の世代に
中村 清喜さん(宗像・古賀民商)
 高校卒業後、電々公社(当時)への入社が決まっていましたが、人に使われることがイヤで、入社1日目に辞表を提出。東京で塗装業をしていたおじさんの元で6年間修行。九州に帰ってからも津屋崎で修行、4年後、まわりからすすめられ、独立開業しました。

 開業してから2〜3年後、仕事関係の東福岡民商の田中巽さん(建設)に民商を紹介され入会しました。

 主な仕事は、一戸建住宅の塗装で、新築もリフォームも手掛けています。木造建築の塗装には絶対の自信を持ち、特殊な所では神社仏閣などもあり、吉野ケ里の復元にも携わり「学者たちと話ながらの仕事で歴史にも詳しくなりました」とは、中村さん(写真左端)の弁です。

 一方で、コンピュータも積極的にとりいれ、契約時、いろんなシュミレーションを見せ、より具体的な提案をしたり、昼間の作業をデジタルカメラなどで撮って、夜しかいないお客さんに見せたりと、顧客との対話にも役立てています。また、ビラなども自分で作成し、暇な時に従業員たちと団地に配っています。

 従業員3人は、若いので、まず、あいさつと仕事はキチンとするように言っています。親が「よろしくお願いします」と頼みにくるような青年もいますが、中村さんの所でしっかり更生し、若い人たちだけで仕事に行かせても、最初は不安そうなお客さんが仕事が終わるころには「いい仕事をしてもらった。ありがとう」と、言われるようになります。「お客さんにそう言われるのが、本当にうれしい」と、中村さんは言います。

 仕事は、とにかく相手の気持ちになり、真心でやっています。それが通じて、口コミで広がるのと、お客さんが覚えていて、塗り替えの時期になると向こうから電話がかかるなど顧客名簿がなくてもいいぐらいの状況でもあります。銀行からの申し入れで、リフォームローンを提携することにもなりました。

 今後は「若い人たちにきちんとすべての技術を教えて、次の世代につなぎ、受け継いでもらいたい」と、中村さんは語っています。

中村塗装

宗像市葉山1丁目5―3

電話 0940―32―9346