崎田裕子さんが、開店して26年の自然薯(じねんじょ)と魚料理の店「わらじや」を引き継いで、8年となります。
開店当初から「家庭料理」を基本にやってきましたが、知り合いの生産農家から、自然薯を使うことをすすめられ、昔から家では食べていたし、栄養価も高く、レパートリーも広がる良い食材だと考え、店で使うようにしました。使い出した当初は、年間通じて出すための保存に苦労しました。
「自分で育てた野菜を店に出して食べてもらう」ことが理想で、まだ、そこまで行き着いていませんが、できるだけ、自分の身近で同じ空気を吸って育った野菜を食べてもらおうと、近所の農家と契約したりしています。
5年前から、糸島郡志摩町で新規就農者として自然薯を作り始め、ようやく昨年から店の分を賄えるようになりました。
農業を始めて、お客さんに自分や知人の作った野菜を食べてもらい、直に反応を見て、「食」への考えを少しでも分かってもらえることで、飲食業の方も楽しくなりました。
「わらじや」に来ることによって、野菜が、どんな所で、いかに作られ、どういう経路で自分たちの口に入るのかを知ってほしいし、食材を選ぶ事や考えるきっかけになればいいなと思っています。
従業員とも「連携プレーなしで店は成り立たない」と、「目くばり、気くばり」ができ、「ホッとして、おいしいものをおいしく食べられる店」をめざし、「わらじや」の個性を出すように努力しています。そして、その個性を生かし、「食」に関することを発信していくこと、それがこの商売のおもしろさだと、がんばっている崎田さんです。
自然薯と魚料理の店「わらじや」
福岡市早良区祖原14-6
092-851-9791
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