生き残りのために知恵や工夫、努力
吉田広輝さん(大牟田民商)
吉田さんは写真植字業を始めて18年、5年ほど前に現在地に移転。開業当時は大きな写植機を何台か持って印刷会社の下請をしていました。10年ぐらい前アメリカの写植業がすべて廃業に追い込まれ、日本でも激減していきました。その要因はパソコンの普及といいます。
当時、福岡市には100軒ほどあり、組合までありましたが、いまは組合がなくなるほど減りました。昔はデザインにもとづいて写植、そして製版、印刷という分業の流れで、20社くらいから仕事をもらっていました。
しかし、写植では経営の維持が困難になり、8年前に500万円を投資してパソコンを購入、経営を守るためムリをするなか、精神的不安から歯が痛むときもありました。
現在は10社位の印刷所からフリーペーパーの一部や、広報紙など仕事を受注しています。
印刷所からの下請だけではあぶないと思い、自分で仕事をとって印刷会社に回すという逆の仕事も出てきました。相手と細かな打ち合わせをやるように心がけています。
印刷会社からの仕事はいくつかの業者が間に入るのでお客の要望からずれることも多々ありますが、直接受注はお客さんの要望にていねいに応えられます。
この仕事では、国労から支援物資販売ビラの注文が、4年前から年3回など、定期的にくる取引先もいくつか定着してきました。ほかに「趣味のTシャツ」というホームページで、オリジナルデザインのTシャツも手がけています。 吉田さんは、生き残りのために知恵や工夫、努力で奥さんといっしょにがんばっています。
吉田シャショク
大牟田市小浜町1-5-17
電話 0944-51-8604