森内さんは、工業高校を卒業後、新日鐵の中でプラントをやる会社に就職、先輩の忠告で、会社を替わり、そこで電気工事一般何でも手がけました。
34才の時、父親から家業の電気工事店を継ぎましたが、数年でうまくいかなくなり、96年に倒産、借金も残りました。この借金を何とかしようともがいていた頃に民商のサラ・クレ相談に出会い、97年に入会して、本格的にとりくみ、2000年に免責が下りました。この間、民商の全国や県内のとりくみにとても励まされたそうです。
このころ、仕事も非常に厳しかったのですが、債権者の1人である材料屋さんから「仕事がないなら紹介するよ」と、電話が来たり、別の債権者からトヨタの仕事を紹介されたりと、まわりの人や民商の会員に助けられました。
大型のハコモノの仕事は、一度入ると抜けられないなど、色々考えてやめることにし、02年4月から完全に独立して「あいら電設」を立ち上げました。まだ、事務所もなく、ケイタイ1本ですが、「次の営業につながるミスのない、直しのない仕事を」のモットーが、これまでのつながりから仕事をひろげています。どんな仕事でも、次の仕事のために自分の技術を見てもらうものと位置付け、きちんとやります。また、材料や工法が次々と進化しているため、見積などは常により適したものを提案できるように日々、勉強は怠りません。
「一生懸命やってきたことが今につながっている。今とても仕事が楽しい。将来は、着実に業績を伸ばし、地域に根ざした会社にしたい。そして、自分個人というのでなく、『あなたの会社は、みんな腕もいいし、仕事もいいから』と、仕事がくる会社にしたい」と、森内さんは語ってくれました。